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Refugee Policy Platform
難民鎖国の終焉:UNHCRの対日認識の変化
日本の難民受け入れ数やいわゆる「難民認定率」だけを表面的に捉え、政府批判をしてきたトリッグズ率いるUNHCR国際保護局だが、ようやく日本に対する認識を新たにしたようだ。 ちなみに、日本では「国連信仰」があるので、(数人で書き上げた)UNHCRの見解は「神のお告げ」のように扱...
saburotakizawa
2023年2月26日
「日本の支援は何百万人もの難民を助けている。ありがとう」
国連高等弁務官フィリッポ・グランディのメッセージ。 日本(先進国)に来ることができた難民や避難民ばかりが話題になるが、大半の難民は出身国の隣国で暮らす。国外に逃れることもでいない人々は国内で避難する。そういう人々に国際的支援は届きにくい。...
saburotakizawa
2023年2月25日
入管法改正と「規律ある人道主義」
国会に入管法改正案がまもなく上程されるが、現行入管法の問題点が入管庁ホームページに公表された。(https://www.moj.go.jp/isa/content/001390378.pdf) 2年前の入管法改正案は廃案になったが、その後、2021年2月の国軍クーデターを受...
saburotakizawa
2023年2月23日
希望の物語
先日のケア・インターナショナル・ジャパンのウクライナ支援オンラインイベントのゲストは、ウクライナから昨年の春に日本に避難して来たソフィアさん。 ウクライナの名門医科大学の3年生だった。日本でもそうだが、ウクライナで医師になることは社会的にも経済的にも安定し、人生が見通せる。...
saburotakizawa
2023年2月23日
入管法改正についての朝日新聞の記事
入管法改正の必要性につき、政府側の問題意識を報道するメディアはごく少ない。昨年の秋、NHKが入管収容所の現場の苦労を報道した時には組織的に大量の抗議ファックスがNHKに送られた。それを見聞きした記者の中には、この問題について触れることを避けようと思った者もいるかもしれない。...
saburotakizawa
2023年2月9日
今朝の日経新聞:入管法改正についての記事
入管法改正の必要性につき、政府側の問題意識を報道するメディアはごく少ない。昨年の秋、NHKが入管収容所の現場の苦労を報道した時には組織的に大量の抗議ファックスがNHKに送られた。それを見聞きした記者の中には、この問題について触れることを避けようと思った者もいるかもしれない。...
saburotakizawa
2023年2月9日
入管法改正の背景(立法事実)
入管庁には珍しく、入管法改正案の背景についての詳細な説明がホームページに載った。 犯罪を犯すなどして日本からの退去を命じられたにもかかわらず「送還忌避」する者の数が2021年の3200人から22年の4200人と増え、仮放免中に逃亡した者も600人から1400人へと急増すると...
saburotakizawa
2023年2月8日
9億人が移住を希望
Nearly 900 Million Worldwide Wanted to Migrate in 2021 (gallup.com) Nearly 900 Million Worldwide Wanted to Migrate in 2021 (gallup.com)
saburotakizawa
2023年1月31日
入管法改正:外国人の退去強制はなぜ難しい?
入管法の改正案が再び国会に出されるが、一つの論点は国外退去処分に応じない3200人ほどのいわゆる「送還忌避者」の取り扱い。現行入管法上では難民認定手続き中は送還が一律で停止されることに加え、送還忌避者の受け取りを拒否する国があり、入管庁の頭痛の種になっている。...
saburotakizawa
2023年1月23日
世界の移民・難民関係10 大ニュース
世界的権威のある移民政策研究所(Migration Policy Institute)が掲げた2022年の世界の移民・難民関係10大ニュース。 このリストから世界の難民を巡る大きな変動が見て取れる。1951年難民条約が想定した難民像の変質(政治亡命者から紛争難民、経済難民、...
saburotakizawa
2023年1月21日


外から見た日本の難民受け入れ政策の変動
昨晩は、笹川財団USAの研究者派遣事業で初来日したボストン大学のスケリー教授(政治学)+付き添いの三浦氏と、新宿駅南口の「お椀ふー」という日本料理屋で会食。コックは、カリフォルニアに住んでいたという日本人の若者で、料理を英語で説明してくれた。...
saburotakizawa
2023年1月21日
アメリカの悩み
日本では、ヨーロッパの移民難民問題は良く取り上げられるが、アメリカの問題については比較的少ない。 アメリカへの合法移民は年に100万人ぐらいいるが、その他に多くの移民が不法入国する。トランプ政権は、2020年に「タイトル42」と呼ばれる移民制限措置を導入した。伝染病などを持...
saburotakizawa
2023年1月12日
難民(The Tokyo Post No.7)
The Tokyo Postのテキスト配信は残念ながら今回が最後になるので、近年の難民関係の出来事と来年以降への展望をまとめて連載を終えることにしたい。 難民鎖国から難民開国へ 2021年2月のミャンマー国軍のクーデターを受けて、約3万5,000人の在日ミャンマー人の希望者...
saburotakizawa
2022年12月26日
静かに進む難民開国
インドシナ難民受け入れを上回る規模とスピードで、日本への難民受け入れが進んでいる。今年の「難民」受け入れは1万人になる。 日本が初めて本格的に難民を受け入れたのは、1978年から2005年までの28年間に約11000人を受け入れたインドシナ難民だ。2010年に始まるミャンマ...
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2022年10月31日
メディアは「難民認定率」でなく「難民保護率」を使うべき
難民支援団体に限らず、日経新聞など日本の大手メディアも「日本の難民認定率は1%以下で…」という枕詞で始まり、政府批判で終わる記事を書くことが多い。しかしこの「難民認定率」は、分子と分母に何を入れるかで大きく変動するという技術的問題があるだけでなく、政治的に利用されやすい。そ...
saburotakizawa
2022年10月9日
ジュネーブから見た日本
来週にUNHCRの執行委員会があるのを機に、UNHCR本部を訪れているのだが、一つの目的はUNHCRが日本の貢献をどう見てきたかを確認すること。 貢献には3つの形がある。第一は資金的・人的貢献で、この点では日本は何十年も大きな貢献をしてきた。政府の資金協力は、昔は米国に次ぐ...
saburotakizawa
2022年10月8日
変わりゆく日本の難民受け入れ 世論が動かす難民政策(The Tokyo Post No.6)
難民受け入れの3つの型 国際的な難民保護の基本は「領土的庇護」で、逃げてきた難民を自国領土内に入れて「主権のカベ」で保護する。いったん入国すれば難民条約の「ノン・ルフ―ルマン原則」によって、難民不認定と判断されない限り、強制的に退去を命じられることはない。難民認定手続きはど...
saburotakizawa
2022年9月30日
難民についての意識調査: 日本人は難民に冷たくない!?
今月の初めに、インターネットを使った難民についての意識調査を行った。難民意識調査は新聞社などがときどき実施するが、「難民の受け入れには反対」という回答が多数を占めることが多く、それが難民に対する日本人の冷たさとして評価されることもある。政府の政策もそのような「世論」を念頭に...
saburotakizawa
2022年9月29日
ロシア人徴兵忌避者が日本に来たらどうなるか?
2月に始まったロシアの侵略戦争の中で、技術者や金持ちなど数十万人のロシア人はすでに欧州諸国に逃げたようだが、プーチン大統領が先週に発表した部分的動員令を受けて、徴兵年齢の成人男子が徴兵を恐れてバルト諸国やフィンランドなどに脱出しているという。慌てたロシア政府は、出国を禁止す...
saburotakizawa
2022年9月26日
入管庁での難民調査官研修
先週の木曜日15日に入管庁の難民調査官研修の講師を務めた。全国の地方入管から集まった男女20名の難民調査官を前に「外国人の人権と難民の保護」という与えられたテーマで3コマの講義。入管庁批判が「ブーム」のようになっている中で、「外国人の人権と難民の保護」というテーマはやけどを...
saburotakizawa
2022年9月23日
世界銀行「世界開発報告2023」
世銀の世界開発報告は、その時々の大きな開発問題についてデータと分析に基づいた質の高い報告書を毎年出し、途上国政府や開発業界に大きな影響を与えてきたが、来年は「移民、難民と社会」というタイトルで初めて移民・難民問題を取り上げる。...
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2022年9月14日
不法滞在者強制送還についてのNHK国際報道と「心理的安全性」
8月31日のNHK国際報道2022「強制送還の限界〜入管の苦悩〜」は、入管庁で長年勤務した警備課長の声を通して、めったにメディアが報道しない入管側の声を伝える良い番組だった。 同番組に関して、一部外国人支援団体などの呼びかけに答えて、NHKに抗議のメールやファックスがたくさ...
saburotakizawa
2022年9月10日
日本型の難民救済法:留学生としての受入れ
自国で迫害を受けて外国(日本)に逃げようとする場合、いくつもの「カベ」がある。第一は「資金のカベ」。親族などがお金を集めて逃がす場合でも、第二の「出国のカベ」がある。国境で拘束される危険がある。ミャンマーとタイ国境地帯には、出国の機会を求めて隠れ住むミャンマー人活動家が多数...
saburotakizawa
2022年9月4日
入管法改正案の再提出
去年の5月ごろの国会での入管法改正審議では、収容問題、というよりビデオ開示問題が延々と議論されて、「補完的保護対象者(準難民)」についての議論はほとんどなかった。しかし、去年8月のアフガン人退避問題や今年2月のウクライナ避難民受け入れ問題で、補完的保護の枠組みの重要性が急浮...
saburotakizawa
2022年9月2日
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