「OO難民」というは表現は悪いのか? 小池君の、考えさせる論考。「難民業界」にいる人はぜひ読んでください。
さて、難民条約にある「難民」の定義はごく狭く(人種、宗教、国籍、政治的意見、特定の社会的集団ゆえの迫害の恐れ)、そこには「困窮のもとにある人」という条件・意味はない(難民になった結果として困窮することは多いけど)。
他方で、日本で「OO難民」という表現でイメージされるのは、「困窮し忘れられ支援を必要とする人」のこと。であれば「OO難民」という表現が(批判にもかかわらず)大手メディアを含め増え続けている背景には、数十年にわたる経済停滞と格差の拡大のなかで「困窮し支援を必要とする人」が増え続け、身近にもいる、という事情があるのではないか。
1980年代のバブルの頃はODA (政府開発援助)も世界一で、「貧困率上昇」などという報道もなく、「OO難民」は存在しなかったように記憶する。
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