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難民鎖国の終焉:UNHCRの対日認識の変化

日本の難民受け入れ数やいわゆる「難民認定率」だけを表面的に捉え、政府批判をしてきたトリッグズ率いるUNHCR国際保護局だが、ようやく日本に対する認識を新たにしたようだ。

 ちなみに、日本では「国連信仰」があるので、(数人で書き上げた)UNHCRの見解は「神のお告げ」のように扱われる。国連組織の中を知る者は笑うかも。

同じUNHCR本部でも、渉外局や財務局, 地域局などのように、日本の多額の資金協力の意義を理解している部門は日本を長らく高く評価してきた。しかしそのことはほとんど報道されない。

難民保護は、庇護(受入れ)と、海外の数千万人の難民に対する支援からなっている。日本の受入れ数は様々な理由から(地理的、言葉、難民の選好など) 少なかったが(とはいえ昨年の受入れ・庇護数は1万3千人)、資金面では150億円から200億円出して毎年数十万人、数百万人を助けてきた。

難民を巡る責任・負担の分担は、それぞれの国の強み(比較優位)を生かしてなされるのが国際社会全体として良い結果になる。日本の伝統的な強みは資金協力にあり、大きな貢献をしてきた。受け入れが少なくとも、多額の資金協力を考慮すると、日本の総合的な貢献は大きいのだ。

 それを確認するための思考実験として、バングラデシュにいる100万人のロヒンギャ難民を日本が受け入れ、その費用を貧しいバングラデシュ政府が払うことの合理性と現実性を考えるのもいい。いうまでもなくそれは不合理で実現性がない。各国の比較優位を無視した難民保護制度は機能しない。

 一部メディアやNGOはそういう認識はできず、ミクロな「認定率主義」に囚われている。ただ、2021年の国軍クーデター以降、昨年まで在留ミャンマー人1万人以上に与えられた庇護(特別在留許可)については触れない。「日本の認定率は極端に低い」という主張に合致しないから無視してしまうのだ。メディアも報道しない。

 最近の動きを無視して、相変わらず「難民認定率1%以下」と、計算式の意味も確かめずに批判するメディアは、昨年の「認定率」は、分母と分子に何を入れるかによって、50%はおろか100%を超えるかもしれないことに驚くだろう。

 なお、トリッグズのコメントで注目していい点は、特定技能などの「労働開国」を活用して、難民を労働者として受け入れる可能性。この政策は真剣に考える時だ。それは難民と日本の両者のwin-winとなり得るし、受け入れ数も極めて大きくなる。

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