ブラックホールとかワープとか、僕がポーランドに物理学の研究に来たと思う人がいるかもしれないが、それは誤解。ウクライナ避難民についての調査旅行に来ているのだ。ウクライナ避難民の状況と彼女たちに対する国際的な支援、特に日本の官民による支援についてヒアリングをしている。
国際NGOケアインターナショナルのポーランド事務所が手厚い便宜供与をしてくれている。所長のピョートル(左上の写真の僕以外の男性)を始め、優秀な職員が20人ほど活動している。業務は全て英語、てきぱきと仕事は進める姿は、さすがに国際的に評価の高いケアインターナショナルだと感じさせる。官僚的な国際機関よりダイナミックだ。
連携団体のアドラ(ADRA)の所長(左上の写真の真ん中の女性)は、ベラルーシからの政治難民。政府機関に勤めていたが、前回の大統領選で今の大統領のために投票数をごまかすように迫られ、ポーランドに亡命してきた。今はウクライナ避難民の女性支援をしている。東京オリンピックの時に、ベラルーシの女性短距離選手がポーランドに亡命したが、その彼女とも知り合いだと言う。
東部国境では、ウクライナから避難してきたばかりの家族にも会った。家を壊され、収入もなく家族は病気など、深刻な問題を抱える家族が多いが、子供たちの笑顔は苦労を少しだけ忘れさせてくれる。
アテンドしてくれて入るケアのコミュニケーションオフィサーのダリア(右上の真ん中)は、ウクライナ避難民。語学学校を経営していたが、閉じて母親と息子で避難してきた。混乱の中、その場その場で覚悟を決めて移動し、1週間かけてポーランドまで来たという。今は同胞ウクライナ人の支援に駆け回る。
ダリアに限らず、ドライバーも英語を話すなど、ケアには腹の座った優秀な人材がひしめいている。
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