昨日はFASID(国際開発機構)による第26回国際開発研究大来賞の表彰式・記念講演会があった。
受賞作品は神戸大学の工藤晴子さんの「難民とセクシュアリティ」(明石書店)。性的指向を理由として迫害される性的マイノリティの保護の問題は、近年になって注目されるようになったが、工藤さんの研究は、新しい難民研究の分野を開拓するオリジナリティのあるもの。
選評を書いた僕からは、①難民研究は法的研究だけでなく、社会的、政治的視点からのマクロな視点が必要であること、②難民申請計画型、難民申請機会発見型、「移民」移動型という3分類が有益であること、③申請者が語りの練習や文章化を通して「難民になる」プロセスの重要さ、④そしてそれは日本の難民認定における支援者や認定者への貴重な示唆になること、を述べた。
工藤さんのように、難民研究に若い(女性)研究者がどんどん出てきているのは素晴らしいこと。
話は飛ぶが、審査委員の一人である法政大学名誉教授の絵所先生が、「昨晩のNHKスペシャルで思い出した。滝澤さんは沢木孝太郎に似ている」と喝破した。どこかで見かけた名前だと思いながらネットで写真を探したら、あった!ぼくもびっくりするぐらい似ている。髪の毛の色を変えれば(=彼が白髪ぼかしをすれば)見分けがつかないではないか。「沢」と「澤」も似てるし、学年も同じだ。今後、「準難民」ならぬ「準・沢木耕太郎」と主張できる。
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