国連が「世界で最も迫害されている民族」「民族浄化の対象」と認めるロヒンギャであっても、日本ではほとんど難民として認められない。
ロヒンギャの迫害は難民条約の5つの迫害の理由(人種、宗教、国籍、社会的集団、政治的意見)のほとんどに該当すると思われるが、「あなただけが個人的に狙われてはいるのではない」とか「迫害の程度が低い」とでも言うのだろうか。集団として迫害されるならより悪質だ。
彼ら/彼女らが日本まで逃げてきても救われる可能性は低い。もっとも日本まで逃げられる資力を持つロヒンギャ難民はほとんどいないが。
日本でロヒンギャ難民のために奔走するゾーミントさんも、長期間収容され、裁判でようやく難民認定を勝ち取った。
日本の難民認定に制度的欠陥があるとしか考えられない。その一つが出身国情報の少なさ。
入管庁の難民調査官は、ロヒンギャ難民キャンプに行って、難民の話を直接聞くべきだろう。そうすれば、難民条約の厳格な杓子定規的解釈がいかに難民を排除し、害を及ぼすかがわかる。
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