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アメリカ出張日記(14) アメリカ・メキシコ国境警備隊

出張の最後の視察は国境地帯。元警官・国境警備隊員でメディアにもしばしば登場したフェリス氏。職歴から不法入国者、特に犯罪者に厳しい。 国境管理が難しかったのは1990年代半ば、よかったのがトランプ時代(ちなみに、トランプは日本の入国管理を見習え、と言ったそうだ)、最悪がバイデン時代だという。100万人規模の移民受け入れ政策や難民政策(外国で審査して受け入れる再定住など)については意見を言わなかったが、庇護政策(難民認定による受け入れ)については、それが乱用されていると厳しく批判していた。 個別事例では、川を渡ったり山を越えたり壁を攀じ登って入国しようとする者との戦いが面白かった。カルテルの集団は武装していて、彼も3回撃たれ、頭の手術もしている。トランプが建築を始めた「カベ」は未完成のままになっており、その継続が来年の大統領選の共和党候補の主張になる。 不法入国者の出身国は170か国に上る。検挙した者の中には日本人も一人いたが、留学ビザが切れていたのを忘れていたと学生だったおいうことで、咎めなく出国できたという。 国境地帯は1990年代までほとんど無法地帯で、カルテルが事実上支配する地域もあったらしい。不完全ながら「壁」ができ、国境警備隊のIT化も進み、治安が改善したため、一帯には大型ショッピングモールもできたという。 アメリカの移民問題は、ベネズエラのような破綻国家から「生き残るために」逃れる人々、コロンビアのように暴力が蔓延する国からの避難者、キューバ人のような国際政治的難民の圧力のもとにある。 国内的要因には、低賃金外国人労働者への需要(ある大会社の幹部は、児童労働者を雇っている企図を認めた上で、競争相手もそうしている以上、やめられないと言ったそうだ)、国境管理能力の弱さと治安への不安、「国境は不要」とまでいうリベラル勢力、国境地帯で起きている不都合な真実を報道しないメディア、経済的に没落する中間層の不満、何よりもすでに国内にいる数100万人の同国人コミュニティの強力な吸引力などがある。 人権、治安、経済、社会的要因が絡み合っている移民難民政策は誰が大統領になっても舵取りが難しい。来年の大統領選で移民問題が大きな争点となることはま違いない。 アメリカの経験から学ぶことは多いが、日本の国境管理からアメリカが学べることもあるはず。

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